「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」見ました

 


見ました。

当県では2カ所しか上映していません。

GW平日昼一時、席は1/3~半分程度埋まっていたのかな。席数少な目。


本編総集編と、追加でクリスマス前日のインタビューと短い後日談がついてきます。


【総集編】

カーチェイス前後が再放送感。

本編を二・三回くらい見た人とか、直前に復習してきた人、アニメの劇場版ビジネスに慣れていない人にはダルく感じるかもしれませんね。


【インタビュー】

出来上がった作品にどう解釈を加えるのか、という点で、挑戦的な描き方だと思いました。

アルパカの白川さんはインタビューを聞いて少し印象が変わりました。

どの時点で小戸川さんに惹かれたのかとか、どういう感情だったのか。時間間隔がいまいちわからなかったので、ようやく納得した感じです。

だけど謎の多さは変わりませんね。ケイシャーダを役に立てたシーン、なぜあそこにいたのかははぐらかされます。インタビュアーに「知ってるくせに」みたいなこと言ってたので、もしかすると情報をもらっていたのでしょうか……。藪の中ですね。

インタビュアーの姿が途中まで出てこないため、誰がどんな思惑で動いているのかを一生懸命考えながら見ていました。オッドタクシーらしい一種の叙述トリックなのかなって……ミステリアスな引っ張りではありましたが、あんまり重要な部分ではありませんね。youtubeのショートドラマを聞かないとわからないかもしれません。


【後日談】

映画の本編でしょうね。

短い時間ですが、映画にならなければ見れなかったエンディングなので、本当によかった。

なぜそうなったのか? という細かい部分を語られないのが非常に気持ち悪い。何回か見れば伏線がわかるのかもしれないので、検証班お願いしますという感じです。さすがに劇場に通い詰めて考察するのは……。

それはさておき、結果に救われました。


【全体的に】

複雑だから圧縮するにも悩ましいでしょうし、あれだけ完成していたので再解釈を与えるのは難しいところ、頭をひねってひねって新しい見せ方をしようという強い意思を感じました。

ただ本編ほどは万人受けしないかもしれません。むしろ、本編も見始める前はイメージだとか一話で振り落とされた人が多かったかもしれないので、その振り落としを再度されている感じもします。作品自体が受け手を信じて作られた作品なのだと。

そんな都合よく脳の損傷が直るの? なんていうのは野暮だと思うから突っ込みたくないのですが、そこは受け入れるから、映画ではぼやかすところと明かすところの線引きははっきりしてほしかったところです

白川さんはなぜあそこにいたのか。なぜ最初の殺人事件が起きたとき、その人がそこにいたのか。インパクトに押されて一週目は気にしなかったことが、伏線が気になって見直した二週目や、つい見たくなってたどり着いた三週目には疑問になります。その疑問に対しての多少のヒントは副読本ではなく本編中に欲しかったかもしれません。そこは藪の中に放り込まなくていいところなのよ。

どれだけ小戸川さんたちの幸せを願えるか、が本作を楽しむコツだと思いました。