「ハイパーインフレーション」1-3巻 読みました

 

ハイパーインフレーション 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 

住吉九 (著) 


連載開始時は「面白そうだけど絵がちょっと」で

1話読み始めで切ってしまいました。

時々話題になる→ハレンチ警察で再び話題になっていたので、

思い切って1-3巻まとめて購入して一気読みしました。

(4巻は売り切れていました)


いやーーーーー!!!

おもしろかったっっっ!!!!!


1巻冒頭はやや粗さを感じていたのですが、

船に乗るあたりから書き慣れ感が出てきて加速しました。

2巻を読んだら3巻を読むまで寝られない状態。


もう少し美少年を描くのが上手なら……

池咲ミサさんのような絵柄なら……

それはエッチすぎて載せられないか。

あのシュールさは絵柄から醸し出される面もあると思います。

絵柄は3巻から線がすっとしてきて綺麗になります。

ある種の性癖に偏った絵師さんって、絵柄独特なことないですか?


政治思想・資本主義・奴隷解放の三つ巴が

お金を通じて駆け引きしていく様子が本当に面白いし硬派です。

そこを作者の性癖で煮込んだ感じです。

ここだよ……この性癖の難儀さがかなりアレなので

勧める人を選ぶところがあります。

まさにシュールなんです。超現実。

作中のネタをゴールデンカムイで変換したがる人が多いのは、

ネタの面白さもさることながら、系統が似ているからでしょうね。


各キャラクターにそれぞれ信条や魅力があり

勢力図がコロコロ変わっていくのでかなりスリリングです。

それなのにとってる手段が「好感度をあげる」だったりする。

手段にもきちんと理屈があって順を追っている分、

その表現の面白い気持ち悪さがシュールで笑えるし勧めづらさにもなる。

星座を作ろうとかね。あのあたりめちゃくちゃ笑いました。


どのキャラも強く好き嫌いはないのですが、フラペコが一番好きかな。

最初に敵方として出てきた地味な三下風のキャラなのですが、

主人公よりも感情移入して読みやすい語り部としてみています。

程よい分量で語られた過去が入りやすいし説得力あります。

彼が作中で一番変化しているかもしれませんね。

今後はボス二人の過去がどのように語られるのかが楽しみです。