「秘密の花園」読みました

 

フランシス・ホジソン バーネット (著)


読みました。

一昨年に小公女・小公子を読んだので、ひとまず有名な三作制覇です。


対象年齢のときには古臭い本に感じていました。図書館の本はかび臭いし。

中学生くらいになると、子供っぽいイメージで読みたくなくなっちゃうんですよね、児童文学って。

だいたいそれくらいの時にライトノベル読み始めましたしね。新作を読みたくなるじゃないですか。

で、コロナ鬱のときに親から児童文学を勧められて、読み始めたら面白かったパターンです。


家族に問題があって病弱でヒステリー気質の子供が、庭遊びと秘密(自分たちだけの空間)を持つことによって健康になっていく話です。

最後の、子供の健康が親や周囲にフィードバックされていくところは世界平和を感じました。

大学くらいから子供の発達とか児童心理学に興味があるのですが、流れで最近ナーサリーマジックに関心があって、まさにそれを取り扱った作品でした。

ナーサリーマジックってこれ→西洋魔術博物館さんによる「ナーサリーマジック」についての言及


文面は要所要所で遊びと皮肉が効いていて、メアリをメアリ様と呼んだり笑かせてきます。字の文に微妙なニュアンスの皮肉があったので、かなり意図を拾った丁寧な訳の気がします、原文読んだことないけど。


最近児童文学を読み始めて思ったのですが、普通に見えてとがったキャラ造形が多いです。

普遍的なとがりともいえるのですが、小公女も秘密の花園も性格のキツさというか強さという面ではウワッとなります。

「私が本当の公女様だったら」 vs 「ぶつべきだわ」「いい気味」

私はメアリ様のほうが好きかなぁ~~~言うなればメアリ様はクロミちゃん。


1/3くらいから出てくるキャラが最終的に物語を締めるので、なんとなくメアリ様から軸がずれちゃったようにも感じます。沢山出てくるキャラクターがふっと消えちゃうこともありますし。マーサとか。

実際ここのバランスはどうなのか研究している先生とかに聞いてみたいところです。


とはいえ、素敵な本でした。